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前頭葉の機能低下

「健康のためには粗食が一番」などと、どこかで聞いた「常識」をいつまでも手放せないのは老化の始まり。「メタボは体に悪い、やせなきゃダメだ」と思い込み、食を細くすることだけにこだわったり、「とにかく油がダメだ」と油物を一切食べなくなったり。実は理論の奥は深いのに、深い部分を学ぶことが面倒くさくなり、最後の結論だけに飛びついたりもしています。

刷り込みから逃れられなくなります

更年期になると「面倒くさい」という気持ちから、話を全部聞かなくなったり、きちんと文章を読まなくなったり、結論を急いだりするようになりがちです。聞きかじったものを真実だと思い込み、それを抱えて手放さなくなります。世の中の「健康オタク」と呼ばれる、50代、60代の人たちのあいだではかなり顕著に表れる特徴です。いったん脳に刷り込まれたら、その考えに固執し、ほかの意見を受け入れようとしなくなります。そのため、肥満気味の人に、「最近の理論ではこうなんです」と説明しても聞く耳を持たなかったりします。

ビジネスの面でも、中高年が昔のやり方にこだわるために、若い世代から鬱陶しがられることはよくあります。インターネットの時代になり、取引先とのコミュニケーションのあり方も変わりつつあるのに、昔ながらのやり方を支持して、敬遠されたりもします。大昔の成功談を振りかざして「仕事とはこうあるべき」と語り、バリバリ活躍している人たちを困らせたりもします。

スイッチが切り替えられないのは前頭葉の機能低下

ひとつの考え方に凝り固まり、柔軟にほかの考え方を取り入れられなくなるのは、前頭葉の機能が低下しているからです。前頭葉が本格的に壊れると、「保続」(ほぞく)という症状が起こります。「今日は何日?」と尋ねて日付を答えさせたのちに、「誕生日はいつ?」と尋ねると今日の日付を答えてしまう、というようなことです。前の質問から今の質問へのスイッチの切り替えができず、混乱した答えをしてしまいます。

更年期には、考えの切替スイッチの障害が起こり、古い考えに固執してしまいます。一度怒るとなかなか収まらなくなったり、悲しいときやうつになったときに、立ち直りにくいのもそのためです。常日頃から若々しい考え方を取り入れている人は、歳をとってからも柔軟な思考パターンを保持しやすくなります。

更年期に考え方が変えられず「頑固おやじ」になりやすいのは、前頭葉の機能が低下するからです。柔軟な考え方を取り入れる努力をして脳の若さを取り戻しましょう。